会員の活躍

創設以来、これまでに約9万人の卒業生を社会に送り出しました。
各分野の第一線で活躍する女性たち、大学での学び、出会いを生かし、多彩な分野で活躍している卒業生をご紹介します。

 

がんばってます!卒業生 Vol.1

文学部卒業生、リゾートビジネスで奮闘中!倉田穂乃香さん

 本年3月に文学部歴史文化コースを卒業した倉田穂乃香さんは、高級会員制リゾートホテルを運営している大手リゾート開発企業リゾートトラスト株式会社(東証1部上場)の会員制本部第3事業部にて、首都圏のお客様のリゾート・ライフを支援しています。倉田さんは文学部在学中オープンキャンパススタッフとして活躍したほか、文学部として初めて参加したビジネス提案コンテストでも企業賞を受賞し、学長賞も授与された学生です。文学部ではビジネス志望の学生も受け入れ、多くの人材を大手企業に輩出したいと考えています。倉田さんの益々の活躍を期待しています。
 

特別座談会 Vol.2

支え合う学びが育む豊かな人間力

 

特別座談会 プロフィール 
川並 弘純先生 香和会名誉会長(理事長・学園長・学長)
土井 優奈さん(写真左から3番目) 総合文化学科 図書館司書・ITコース 2021年3月卒業
土井 富美子さん(写真左から2番目) 総合文化学科 図書館司書・ITコース 2021年月3卒業
蓑輪 裕子先生 総合文化学科長
長江 曜子先生 香和会会長

川並弘純名誉会長(理事長・学園長・学長)がお迎えして、お話をうかがったのは、今年3月に総合文化学科を卒業された土井優奈さんと、その母親である富美子さん。小児がんの後遺症から学生生活に不安があった優奈さんの「学びたい!」という願いをかなえるため、富美子さんも一緒に入学し、親子で学ばれました。同級生とのふれあいなど楽しい思い出を振り返りながら、特別座談会は大いに盛り上がりました。


親子で進学 

 
長江会長 優奈さんは小児がんの一つである小児脳腫瘍の体験者で、今も後遺症があるとうかがっています。そうした状況の中で、お母さまの富美子さんと共に総合文化学科に入学し、2年間で卒業されたのは大変に素晴らしいことだと思います。親子での進学を決意されたきっかけを教えてください。
優奈さん 私は中学3年生の時に脳腫瘍を発症し、手術や放射線治療、薬の投与などを受けました。後遺症のため大学進学は諦めていたのですが、中学の時の同級生に再会し、彼女が大学に行くと聞き、「やっぱり自分も行きたかったな」と思って。
富美子さん それを聞いて、辛い治療を頑張りつづけた娘に同年代の友だちとの楽しい思い出をつくってあげたいと思い、通える大学を探しました。病気になる前は栄養系に興味を持っていたので、総合文化学科にフードマネジメントコースがある聖徳大学短期大学部のオープンキャンパスに参加しました。そこで教えていただいたのは、調理系だと実習があるので難しいけれども、図書館司書・ITコースなら自宅で学修できる部分も多く、授業に出られないことがあっても対応できるし、体力的に自信がついたら、興味があるフードマネジメントコースの授業を履修することもできるということでした。また、何度もオープンキャンパスに通ううちに、先生方のご対応や学生の皆さんの様子に好感を持つようになり、聖徳大学短期大学部に決めました。
 でも、体調が不安定な娘を一人で通わせることに不安もあったので、「私も一緒に入学しよう。もともと4年制大学に通わせようと思っていたのが短期大学になるなら、ふたりで通っても学費的にはあまり変わらない」と考え、自分も一緒に進学することを決意したのです。それと、短期大学には「長期履修学生制度」があると教えていただいたのも安心材料になりましたね。
川並学長 長期履修学生制度はあまり積極的にアピールしてこなかったこともあり、土井さん親子が最初の入学許可者です。おふたりは結果的に2年で卒業しましたが、今の時代、ゆっくりと自分のペースで学びたいという人や、働きながら、あるいはボランティア活動をしながら大学で学びたいという人も増えているので、これからはもう少しアピールしていこうと考えています。
 

学生生活の思い出

優奈さん 私には失語症もあり、考えたことがすぐにパッと言葉にならないのです。それで授業中も、考えを一度ノートに書いてから発表していたのですが、どの先生もゆっくりと待っていただき、ありがたかったです。
 学生生活は本当に楽しかったですね。お友だちができて、一緒にいろいろな体験をしました。学外研修や聖徳祭、授業後に遊んだことなど、すべてが大切な思い出です。なかでも楽しかったのが体育の授業。私は見学の許可が出ていたのですが、見ているうちにみんなと一緒にやりたくなって、参加することもありました。バスケットボールでシュートできたのは、嬉しかった!
富美子さん ゆっくりしたドリブルだからすぐにボールを奪えるはずなのですが、みんなが「優奈ちゃんがあんまり楽しそうで、奪えない」と言って、シュートまで打たせてくれたのですね。見ていて微笑ましかったです。
 入学前は親子で孤立するのではと思っていました。それが、たとえばプログラミングの授業。娘は具合が悪くなって途中退室することもあったのですが、そうすると、私が一人で自分と娘、ふたり分の作業をしなければならなくなります。それでバタバタしていると、だんだんと何人かのクラスメイトが作業を手伝ってくれるようになって。教室移動の時には荷物を持ってくれることもあり、すごく感動しました。本当に優しい子が多いですね。
蓑輪先生 学生たちも前向きなおふたりからとてもよい刺激を受け、自然とお互いに支え合っていました。
 

学ぶ機会の大切さ

 

優奈さんが卒業制作でつくったブーケ

優奈さんが卒業制作でつくったブーケ


優奈さん 私は脳が疲労しやすいので、テストは苦労しました。落とした単位もありましたが、徹底的に復習して頑張り、次年度は単位を修得しました。
蓑輪先生 優奈さんは卒業制作で素敵なお花のブーケをつくり、結婚式についてのレポートも発表しました。
富美子さん 立派なホールでみんなの前で発表している姿を見て、感極まりました。
蓑輪先生 富美子さんも、優奈さんの過酷な闘病生活を『 513日の闘病記録』という 300ページにわたる卒業論文にまとめられましたね。
富美子さん 1冊の冊子にして、娘にプレゼントしたかったのです。将来、何か壁にぶつかった時、「これだけ頑張って治療をしたのだから自信を持って」と見せてあげたい。
川並学長 優奈さんは高校時代と総合文化学科で学んだ 2年間を経た現在とで、将来の目標に変化はありましたか?
富美子さんの卒業論文『513日の闘病記録』

富美子さんの卒業論文『513日の闘病記録』

優奈さん 高校時代は生きるのに精一杯で、夢はなかったですね。現在はリハビリ病院に通っていますが、体力と体調が安定したら、就労移行支援を受けて就職したいと思っています。
川並学長 富美子さんも社会人になられてから学んだことで変化がありましたか?
富美子さん 18歳の時に学びたかったことと、現在の状況の中で学びたいことは違っていて、また、学びたいという気持ちがより高まったことで吸収の仕方も違ったと思います。卒業した今は福祉分野の勉強がしたくて、聖徳の通信教育部の資料を取り寄せたりもしています。社会人になってもう一度大学に入るのは一歩踏み出す勇気がいりますが、入ってみれば楽しいですし、社会人受験がもっと広がるといいと思います。
川並学長 学ぶ機会は、やっぱり大事ですよね。私は本来その人が持っている力を多面的に見る必要があると思っています。優奈さんが入学してくださったことで、今回はいろんな意味で、私たちもチャレンジをさせてもらえました。また、どこの大学や短期大学でも、社会人の学び直しが課題になっているなか、富美子さんから改めて学び直しの可能性について聞かせていただけたことも勉強になりました。
長江会長 本日は素敵なお話をありがとうございました。


特別座談会 Vol.1

つながる ひろがる 和の精神(こころ)~卒業生を迎えて 


特別座談会 プロフィール 
川並 弘純先生 香和会名誉会長(理事長・学園長・学長)
山口志津子さん(写真左から2番目)聖徳学園 短期大学幼稚園教員養成所 昭和43年卒、学校法人いわはま学園 北部幼稚園 園長
山口恵理子さん(写真右) 聖徳大学 人文学部 児童学科 平成9年卒、学校法人いわはま学園 北部幼稚園 副園長
長江 曜子先生 香和会会長

素晴らしい先生に恵まれた聖徳での学校生活 

 
長江会長お母様の志津子さんは現在の聖徳大学幼児教育専門学校、恵理子さんは附属高校から大学、大学院に進学と、親子2代で聖徳の卒業生でいらっしゃるんですね。
志津子さんはい、私の頃は1学年に400名くらいいて、みんなでワイワイ言いながら、とにかく楽しく学んでいました。寝台列車に乗って北海道へ学外研修に行ったことなど、よい思い出がいっぱいです。
恵理子さん私も大学に入学してすぐに志賀高原へ合宿に行ったことはよく憶えています。川並香順記念講堂でのシリーズコンサートも好きでした。でも、聖徳でいちばん印象に残っているのは、先生方の素晴らしさですね。母と私の親子2代でお世話になった先生もいらっしゃいます。とくに大学時代に卒論を担当してくださった白鳥元雄先生には大変お世話になりました。私は大学卒業後に1年間、先生の下で研究助手のようなことをさせていただきながら勉強を重ね、一期生として聖徳大学大学院に進学しました。院でも国谷誠朗先生など、多くの先生方から素晴らしい学びを得ることができたことを、今でも感謝しています。
 

どんな時代であっても
大切にしていきたい人間教育

 
長江会長高校から大学院まで聖徳で過ごしたことで、どんな影響を受けたとお思いになりますか?
恵理子さん挨拶をするとか時間を守るといった、日常生活における一つひとつの礼儀作法です。自分では普通のことだと思っていましたが、社会に出てみると、意外にそうでもないということがわかる、というのはよくありました。私どもの幼稚園では先生方の半分近くが聖徳出身者なのですが、その方たちにも聖徳のカラーが出ていると感じます。素直でかわいらしい。退勤する際に、「ありがとうございました」「お先に失礼します」と、必ず言ってくれます。
志津子さん聖徳以外から来た先生方もそれを真似してくれるので、幼稚園全体の雰囲気がよくなりますね。
川並学長相手を思いやる気持ちを育み、人間力を高める教育を、学園は時代を超えてずっと守ってきたし、今後も守っていきたいと思います。今年は残念ながら、新型コロナウイルス感染症の影響で、新入生に向けた人間教育カリキュラムが今のところ十分にできていない状況です。しかしながら、現在のコロナ禍において、始まる前は教員も学生も多少の不安を感じていたオンライン授業は、始まってみたらとても順調に行われています。
恵理子さんオンライン授業だと通学時間もなくなるので、効率的ですね。ただ私は、先生の研究室に入り浸るようなかたちで、いろいろなお話をさせていただいたことがすごく勉強になったと思っているので、それができないのは寂しいですね。
川並学長コロナ禍によって失われたもの、とりわけそのような対面での人間教育の部分をどう補っていくかは、今後の課題だと思っています。
 

より社会に開かれた
高等教育機関へ

 
川並学長恵理子さんが在籍していた当時から変わったことと言えば、「SEITOKU Academic Literacy」という科目を取り入れていることですね。一時期、退学する学生が増えたので原因を調べると、文章をまとめるのが苦手で、実習ノートを書けなくて学業を諦める学生もいるとわかりました。それで、自分の思っていることを表現することと、論理的に考えることを体系的に学ぶ科目をすべての学部の1年次に履修させるようにしました。これには退学者を減らすだけではなく、就職するという意識を持つ学生を増やすという副次的な効果もありました。私が学長に就任した当時は約65%だった実就職率が、今では96.1%にまで上がりました。自立した女性を育てるという意味でもよい成果につながっていると思います。
恵理子さん同級生の多くが「花嫁修業」のような意識で学んでいた私の学生時代と大きく違いますね(笑)。
川並学長それと、これからの時代は雇用も流動化してくるので、リカレント教育にも力を入れていきたいですね。高校を卒業した18歳の学生だけを対象にするのではなく、社会人の学び直しも積極的に応援する、より社会に開かれた高等教育機関にしていきたいと思っています。
長江会長香和会でも、それを積極的に後押ししたいという思いがあります。親子2代、3代にわたって聖徳で学ぶ学生や、学び直しにチャレンジする卒業生を「香和会特待制度」で支援しています。3年間で23名が奨学金を受けました。本日はどうもありがとうございました。